ゲームのDLC(ダウンロードコンテンツ)商法とは?なぜ嫌われるのかを解説

こんにちは、Ichi先輩@Abstract1Life)です。

今日の議題はゲームのDLCについてです。DLCというのはDownload Contentsの略で、販売されているゲームソフトに有料で追加コンテンツをダウンロードできるシステムです。私はプレイステーション(以下PS)ユーザーなので、話はPSに偏るかもしれません。

DLCの登場までの軌跡

自己完結型ゲームコンテンツ時代

コンシューマーゲームの歴史に関してDLC(ダウンロードコンテンツ)が登場し始めたのはハードウェアとして「PS3」が登場し始めた辺りだと記憶しています。

PS3以前、つまりPS2の時代まではゲームは個人で完結・ゲーム内のストーリーも完結していました。ゲームのデータはメモリーカードに保存しており、PS2はあくまでゲームソフトを読み込むためのハードウェアにすぎませんでした。

ネットワークゲームコンテンツ時代

しかし、PS3が登場してからPSN(プレイステーションネットワーク)が登場して、LANケーブルをPS3に挿入することにより、ネットワークを介してゲームのダウンロードや通信対戦のようなことが出来るようになったのです。

PS2の時代にもネットワークを繋ぐことは可能でしたが、メジャーな遊び方ではなくて回線も不安定+ラグがヒドイ状態なので、現実的ではなかったという点も普及しなかった理由ですね。

ネットワークが普及し、オンラインでファイルを取得・対戦・協力プレイが可能になったことで、徐々にDLCという概念が普及していったワケです。

DLCの種類

DLCの種類としては、追加マップ・追加武器・追加キャラ・追加ボスなどが主です。料金形態も様々で、初回特典で無料で手に入るものやキャラクター1体いくらというものまであります。

最近では強さには影響しない様なアバターのみの販売を行うDLCもあって、そのようなDLCであれば私も気にしないのですが、前者の様なゲームに大きな影響を与えるDLCの存在に対して今回私としては警鐘を鳴らしているのです。

DLC商法の賛否

このDLC商法ですが賛否両論あります。

賛成意見としては、「追加でユーザーを楽しませてくれるからアリ」
反対意見としては、「ぼったくり。メーカーの金稼ぎ」

こういった意見が多くみられます。確かに追加でコンテンツが出て、喜ぶユーザーもいるでしょう、ただ私個人としては、反対派に回らざるを得ません。DLC商法なんかに頼っていてはゲーム業界はさらに加速して衰退していくに決まっています。

私がDLC商法に反対する理由

①価格が高め

理由はたくさんありますが、まずDLCの料金が高いという点について。

搭載されているHDの容量によって値段は左右されますが、PS4は安くても新品で約35000円、PS3は約25000円程度、ゲームソフトは新作だと約8000円程度するソフト価格が主流になりつつあります。

さらにほぼ必須と言ってもいいですが、PS4はPlaystation plusという年間約5000円の契約をしないとオンラインで遊ぶことが出来ません。

初期費用として1ソフト遊ぶだけで約5万円程度必要になってくるわけですが、ココにさらにDLCの料金が追加になります。

お金を持っていない子どもたちは絶対にDLC何か買えないですし、親に頼むのも中々大変だと思います。そもそもオンライン代金を出してくれる親も稀でしょうし、プレイできる人は結構限られてきてしまうはずです。

②中途半端なコンテンツ

DLCの価格が高いというならば「ソフトだけにしておいてDLCは買わなければいいのでは?」という方もいらっしゃると思います。でも個人的にはそうは思いません。

今主流のゲームは大体、ネットワーク対戦を主に楽しむソフトと、全クリを楽しむソフトの2種類に分かれている様に感じます。

どちらのソフトもDLCが発表になると「嬉しい」という気持ちよりも「うわぁ…。」という気持ちが溢れるんですが、ソフトの種類によって受け止め方が少し違ってきます。

ネットワーク対戦ソフトのDLCについて

ネットワーク対戦が主なソフトでDLCが発売された場合、率直な感想として「未完成のソフト売ってんじゃねえぞ」という気持ちがふつふつと湧いてきます。

PSNを覗いてみると、ゲーム発売日に既にDLC情報が載っててDLC第1弾coming soonとか書いてあるんですよ。正直「は?」って感じですよ。開発終わってんだったらそのコンテンツ入れて売れるでしょって。

あとはネットワーク対戦の場合、DLCを購入している人としていない人でマッチングが微妙になる場合があるのも良くない点ですね。でも、どちらかと言えばネットワーク対戦型のソフトのDLCの方がまだマシだと思っています。

全クリを楽しむソフトのDLCについて

個人的に許せないのは全クリを楽しむソフトのDLCです。こういうソフトの何が楽しいって「全クリした!」とか「超強いキャラ作った」とか「武器コンプした」とか、達成感を得られるところだと思います。ゲームは自己満足を生むためのものだと思ってますからね。

そこに追加で「DLC」を出されると、自分の作り上げた達成感で満ちた世界を壊される気がしてしまって、もうこのソフトは遊びつくした!おなか一杯!って状態を味わっていたいのに、それを邪魔される感覚なんですよねDLCって。

どうせDLCが出るんだと思ってしまったら、2週目をクリアしようとか何かコンプしようとかそういう気力も削がれてしまって、どうしても消化不全なゲームの遊び方になってしまうような気がしています。

DLCの今後の話

つらつらと個人的に何でDLC商法が嫌いなのかという事を語りましたが、どうしてもゲーム市場が小さくなってきていて、ゲームアプリ・スマホゲームにユーザーが流れるようになっている所で、客単価を高くしなきゃしょうがないって話も分かります。

確かに海外に比べて日本はゲームが売れないし、ゲーム会社が海外版を先に販売するなんてこともよくある話になってきています。

ただ「DLC」という形で客単価を上げるのであれば、初めからパッケージにして高くてもいいからそれで完成版として売って欲しいです。もしくは、ゲームシステムに影響しない部分で、アバターの様な仕組みのDLCで儲ける様にしてもらいたいですね。

作品として魅力的で、長く遊べるゲームだったら、高くても買って遊ぶし、アバターだって欲しくなります。何となくリリースするゲーム内容が、自分たちの提示する価格に見合わないと思ってしまうから強気な価格を打ち出せていない様にも感じてしまいます。

開発費が膨大にかかって、開発費の大体がグラフィック関連の人件費だってことも分かっているつもりですが、PS4で色々表現できるからっていっても、別にリアルな体験をゲームでしたい訳じゃないし、綺麗な映像が見たい訳じゃないんですよね。

VRについても同じような感想を持っていますが「ゲーム」のあるべき姿というモノを「DLC」というコンテンツを元にして、今一度考え直す機会が必要かなと思います。

おわりに

色々と言いましたが、私はゲームが大好きです。スマホゲームもやるけど、やっぱり家で大きな画面をみて、コントローラーを持って休みの日に朝から晩までゲームをやっていたい。

「DLC」という商法を使うんじゃなくて、「超面白いゲームを作ったから、高いけど買ってみてくれ」と自信を持ってゲームメーカに言われたい。そんな記事でした。